光が常盤に協力してモデルをやったときの続きという設定でちょこっと書いたお話の断片。
結末を全然考えずに書いているので続編が出せるかどうかもわからんけど、晒してみます。
常盤が見事コンテストでグランプリ受賞したあたりの時期の話。
いきなしオリキャラ作ってますので苦手な方いらっしゃるかもしれませんので、続きの方に載せておきます。。
ーー背景
舞台での光の活躍をみて、芸能関係者がモデルスカウトをしに光の元に訪れる。
実はいくつもの事務所が光に目をつけていたのだが、彗の暗躍?によりことごとく失敗に終わっていた。
とある雑居ビルの一室の会話。
社長「…そんなわけでな、お前スカウトに行ってこい」
林「えっ、俺が? 俺まだ新人だってんのに…」
社長「大手やライバル事務所が次々と失敗してるんだ、こりゃチャンスと思ってうちも挑戦してみるさ。なかなか手強いって聞いたが、有能スカウトマンにやめられた今じゃ行けるのお前しかいないし。まあ、お前にもいい経験にになると思うぞ。がんばってこいよv」
林「そんな…」
17時。
白選館の校門前でスーツを着て俺はターゲットが出て来るのを待ち構えていた。
ここが白選館か。
エリート校と名高いだけあって、なかなか豪奢なたたずまいだな。
特別クラスの制服を着ているからすぐわかる筈だって言われてたけど、こうもたくさんの生徒や車が行き来していたらお目当ての彼女を見つけるのは少々難しいかもしれない。
こんな格好でいるから生徒たちにもじろじろ見られてますます落ち着かない気分になる。
よし、正攻法で学校事務室にでも行って呼び出してもらうしかないか。
そう決心して少々ゆるんだネクタイを締め、気合いを入れたその時ーーーー
光「おい? ここに何か用でもあるのか?」
恐る恐る振り返ると、これまで見かけなかった白い制服ーーああ、これが特別クラスの制服かーーを着た少女が不思議そうにこちらをみていた。
腰まで届く長い髪に、好奇心旺盛そうなくりくりとした大きな瞳。
社長から渡された写真の例の少女に間違いないと思う。
林「ええと、もしかしてあなたは華園…光さん?」
光「ああ、そうだが? お前は…?」
林「あっ、失礼しました、私、こういうもので。」
俺は精一杯の笑顔を見せて名刺を差し出した。
光「29エージェンシーの林…望?」
林「はい、まあいわゆるモデル事務所ってところです。
学校帰りに突然申し訳ありませんが、ちょっと光さんにお話がありまして…」
光「え?モデル事務所の奴が一体何の用事だ?」
いきなりターゲットに遭遇してしまって動転してしまったせいなのか、名刺を渡す手も少々手がふるえていたかもしれない。
それにこんなよくある台詞で今時の女子高生が引っかかると思えない。
もっと女の子の気をひくような気の利いた台詞が言えたらよかったのだが、元々小心ものの俺がナンパ術なんて知るわけない!
初スカウトは是非とも成功させたかったが、怪訝そうな表情を浮かべる彼女を見てこりゃダメかな…と頭を抱えたそのとき、彼女は口を開いた。
光「お前…なんか、困ってるのか?」
林「いえっ、あの…」
光「困ってる奴は見捨てておけないじゃないか! 話なら聞くぞ! 私に出来ることだったら協力するぞ!」
あれ…?逃げられると思ってたのにな…?
ぽかんとする俺だったが、これ幸いにと近くのファーストフード店で彼女に改めて話をすることにした。
林「はい。コーヒーでよかったかな?」
光「おごってくれるのか、ありがとうな!
それで?話って何だ?」
林「実は、、うちの事務所の社長が先日の東京☆ギャルズコレクションのヘアアレンジコンテストに出場されたあなたを大変気に入りまして、是非うちのモデルにしたいといってるんです。
小さい事務所なんでギャラは大手より出せないかもしれませんが、光さんさえよかったらアルバイトからでもいいからモデルやってみませんか?」
光「ああ、それでか…。でも本物のモデルってどんな仕事するんだ?」
林「そうですね、よくある雑誌のファッションモデルもありますけど、そのほかにもレースクイーンやプロレスのマスコットガールもうちから派遣したりしてますね。
光さんならきっとすぐに売れっ子になりますからそのうちアイドル、歌手、果ては女優になるかもしれませんよ?」
おお、なんだか調子がでてきたぞ。
光「プロレスかっ!それはいいな!」
林「ま、水着みたいなの着るから、あんまりやりたがる子いないみたいなんですけどね…
特典といってもプロレスチケット貰えるくらいだし。」
光「そんなことないぞ! だって、プロレスタダで見られるんだろ?」
林「ええ、そりゃまあ…」
光「じゃ決まりだっ、マスコットガールやるぞ!」
林「……」
なんなんだ、このノリのよさは。
林「興味もっていただいてよかったです。
それじゃ、とりあえず親御さんともちゃんと相談してこの履歴書を埋めて事務所に持ってきてくださいね。」
光「おう、まかせとけ!じゃあな♪」
まさかファッションモデルよりプロレスのマスコットガールに食いつくとは思わなかったけど、彼女が興味を示してくれただけでも、ひとまずは成功か?
…それにしてもノリノリもいいところじゃないですか、社長。
何が手強いんだか。
それよりこの年でこの警戒心のなさ。
順調すぎてかえって少々心配になってきた俺であった。
…てなところで終わってるのです。
どう続けるつもりなのよ?
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